2001年宇宙の旅に関する考察

町山智浩さん(id:TomoMachi)のポッドキャスト町山智浩のアメリカ映画特電」第69回 アメリカではクリスマス映画の定番、日本では未公開の『クリスマス・ストーリー』と、知られざるクリスマス映画『真夜中の戦場』 を聞いていたんだけれど9分35秒あたり

人が人となる進化を果たしたのは異星人の働きによるもので、人類が核戦争の
危機で滅亡の脅威下にあるときに人類を再び進化させて救うために来る。そこ
に立ちはだかるHAL-9000。ボーマン船長はHALと一騎打ちに勝利し次の段階へ
進むのに値する事を認められスターチャイルドとなった。

みたいな事を言っているんだけれどそれは違うだろうと思う。映画制作の時代的には核戦争の危機とかあったけれど劇中ではそういう大国同士の張り合いはあっても危機は去っていたんではなかったか。むしろ木星軌道まで到達できるレベルに達した文化レベルではそのような種の自滅の危機は乗り越えられているはずだからみたいな説(これは小説版だったかも)によってモノリスが設置されていた場所を意味づけていた解説なんかもあったと思う。
スターチャイルドへの進化も勝ったからというよりそこに到達したからでは。すくなくとも2001年ではモノリスがHALに何らかの意味を持たせる描写も無かったはず。

自分にとって2001年はHAL萌え映画ですね。ラピュタの庭番ロボットとか人に見捨てられても自分の役割をけなげに果たして生きる(生きてはいないけれど)ものに引かれるものがある。
もっとも2001年でのHALはたんなる殺人機械で終わっているだけれど。

追記: 町山さんからコメントいただきました。恐縮です。いつもpodcasting楽しみに聞いています。


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